エキップ英語教室 エキップ英語教室

大阪府 豊能郡 能勢町 下田尻1060

塾長 ブログ

He is taller than I/me.

2025/1/12

    中2で習う比較級。He is tall. > I am tall.
    tallを比較級に、「~よりも」のthanを使って合わせると、
    He is taller than I am tall.〈経緯説明のための仮の文〉

    ここから、共通部分〈be tall〉を省略すると、
    He is taller than I.〈完成した実際の表現〉

    となりますが、少し気取った表現のように受け止められる場合もあるようです。
    それを回避するために、口語では、Iの代わりにmeが使われます。
    (1) He is taller than I.〈formal〉
    (2) He is taller than me.〈informal〉

    thanはthan、「…よりも」の意味なのですが、
    (1)のthanは、I (am tall)というS+Vを従えていたので「接続詞」。
    (2)ではmeという目的格を後ろに従えているので、thanは「前置詞」とみなされます。

    中学での文法学習が必要

    2025/1/8

      新学期が始まりました。学校での授業を再考しましょう。
      「使えない英文法を教えるのではなく、表現したいことをアウトプットする授業へ」の旗印の下、文法は最小限にとどめ、生徒同士が英語で意見交換したり、意見をプレゼンテーションできることを「目指す」授業が行われていると思います。現行の学習指導要領に沿うなら、そのような解が一番導かれやすいですね。
      でも、それは学習初期の児童・生徒にとって最良手と言えるでしょうか。
      駿台予備学校・竹岡広信先生のお言葉です。
      『中学校では徹底的に文法を体系化して教えるべきだと思います。ここ数年、We hasの類のミスをする人が非常に多くなってきました。これは中学での中途半端な文法軽視が原因だと思っています』

      大学入試〈英語〉やその後のTOEIC・TOEFLまで学習が継続されるよう、教員は「英語学習の初期に備えるべき文法」を的確に指導することが重要です。「語彙学習と文法学習」という両輪を、バランス良く回していくことが学習者の基礎体力獲得に繋がります。

      減点方式の教育に問題がある

      2025/1/5

        お正月休みも終了。今週は学校も始まります。
        今年初回の話題を、内田樹『待場の身体論』(pp.179-181)より引いてみます。

        今の学生たちの学力がいちばん低い教科って、実は英語なんです。「英語ができなくっちゃダメです」とあれほど文科省が叫んでいるのに、学生たちの英語力は急坂を転げ落ちるように年々劣化している。(中略)
        それは英語が減点方式だということに関係があると思います。英語の場合は、ネイティブ・スピーカ―がしゃべる英語が理想形として示されている。でもそれは、日本人がどんなに努力しても絶対にたどり着けない到達点です。それも教養があって、育ちのいいネイティブ・スピーカーが理想とされる。でも、ふつうに学校で英語を勉強しただけで、オックスフォードやケンブリッジを出た者が話すような英語にたどり着けるはずがない。でも、それが到達すべき理想形であるから、あとはそこからの減点法で査定される。(中略)
        数学や古文といった教科は、とにかく断片を積み上げてゆく。少なくとも、「目標となるべき数学者」とわが身を引き比べて、劣等感に悩むというようなことはない。(中略)

        本当にそうだなと思います。学校の体育でサッカーを習って、なぜプロ選手みたいに上手くプレーできないのか悩む生徒はいないし、そうならないことに不満を持つ親もいないでしょう。

        honestyは今もあるか

        2024/12/29

          非常勤で勤めている高校の冬期講習も終わり、年末を迎えました。なぜか、久しぶりにビリー・ジョエルの「honesty」が聞きたくなりました。
          If you search for tenderness
          「やさしさ」を探すのなら
          It isn’t hard to find
          見つけるのは難しくない
          You can have the love you need to live
          生きていくのに必要な「愛」も手にできる
          But if you look for truthfulness
          でも「正直さ」を探すとなると
          You might just as well be blind
          見つけるのはほとんど無理なのかも
          It always seems to be so hard to give
          正直でいるのはいつもとても難しそうだ
          Honesty is such a lonly word
          「正直さ」って誰にも振り向かれない言葉
          Everyone is so untrue
          誰も本当のことを口にしない
          Honesty is hardly ever heard
          「正直さ」ってめったに耳にしないんだけど
          And mostly what I need from you
          だから、あなたから得たいものなんだろう

          〈日本語訳:南〉

          どこにハラスメントが起こるか

          2024/12/25

            クリスマスに相応しい話でもないのですが、内田樹『待場の身体論』センサー感度の劣化(pp.177-178)より世相批判を引いてみます。

            ハラスメントというのは、他人の言動を「自分に対する不愉快なメッセージ」として受け止めるから事件化する。どんな言動であっても、受け取る側が「たいへん不愉快だった」と思えばハラスメント問題になり、そう思わなければならない。解釈レベルの問題なんです。(中略)
            そして、ハラスメントの場合は、メッセージの解釈の最終的な判定権は「被害者」の側にありますから、「加害者」がどんなつもりで言おうとも、それを受け止めた側が「不快」と解釈したら、ハラスメントが成立する。(中略)
            現行のルールでは、相手の発信するメッセージを解釈する権利は一元的に受信者側に与えられていますから、「先に気分が悪くなった者の勝ち」というルールでゲームをやってるんです。(中略)
            これ、よくないんですよ。(中略)
            「あなたはほんとうは何が言いたいのか?」と問うことよりも、「このメッセージはどこまで悪く解釈できるか?」と問うことが優先されてしまうから。
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