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塾長 ブログ

helpはmake化するか

2024/10/23

    前回のブログで、使役動詞+O+(V)の形を、「よく使用される表現は省略が進行する」という言語の特性によるものと書きました。
    同じ形をとるものに、「知覚動詞(see, hear, feel等)」があります。また、今日では一般動詞のhelpも「使役動詞・知覚動詞」化しつつあります。

    [昔] He helped me to open the door.
    → [現在] He helped me open the door.

    ただし、meのような短い目的語の場合はhelp+O+(V)が一般的ですが、目的語が長くてhelpと(V)がまとまったものと一目で見えないような場合には、help+O+to (V)が普通の表現です。
    [長い目的語] He helped the little boy to open the door.

    上で目的語が長くて「help+O+(V)が一目で見えない」という言い方をしましたが、むしろ「音」の問題として理解する方が適当かもしれません。help me open [heup mí: óupnとリズムよく、一気に(V)まで発音できる場合は原形不定詞(V)、
    help the little boy / to open [heup ðə lítl bɔ'i / tə óupnと動詞と目的語を発音したところで一息入れ、と[óupn]の前に[]の音を挟んだ方が「音の強弱のリズム」を持って自然に発音できる場合はto (V)となるのでしょう。

    「文法化による形の縛り」と「口に出す時の自然さ」のバランスにより、実際の言語表現は決定されるのですね。

    「受動態ではtoが追加される」は本当か

    2024/10/20

      手元の高校生向け文法書には、「使役動詞make、知覚動詞see/hearが受動態で使われる場合は、to不定詞を伴ってbe made to (V), be seen to (V), be heard to (V)の形になる」との記載がある。
      [能動態] Her jokes made us all laugh.
      [受動態] We were all made to laugh by her jokes.
      となるのだが、「能動態では原形不定詞(laugh)なのに、なぜ受動態では不定詞(to laugh)なのか」説明は一切ない。
      これはRaymond Murphyの[English Grammar in Use]でも同様で、
      We say 'make somebody do...' (not 'to do'), but the passive is '(be) made to do' (infinitive with to) とそっけない。

      使役動詞makeが後ろにtoのない原形不定詞を取るのは、「よく使用される表現は省略が進行する」という言語の特性によるものだ。
      [昔むかし・能動態] He made me to go to her.
      → [現在・能動態] He made me go to her.〈省略の進行
      [昔むかし・受動態] I was made to go to her.
      → [現在・受動態] I was made to go to her.
      使役動詞の受動態まで、まだ「省略の侵攻」が及んでいないだけ。

      不規則動詞と魚へん

      2024/10/16

        英語学習者なら、不規則動詞について、一度は煩わしい思いをしたことがあるのではないだろうか。規則変化なら-edを付ければよく、問題となる[t][d][íd]の発音も、「結局は発音のし易さの問題なのだ」と気づけば、不満は氷解する。
        幸い、不規則動詞は学習初期に学ぶ基本動詞であることが多く、中学3年間で学んだら無罪放免、その後悩むことはほぼ無い。では、なぜ、学習初期に「不規則動詞」などというハードルが用意されているのだろう。
        それは「よく使用されるものほどバリエーションが生じやすい」という言語の特性による。例えば、海に囲まれた日本では、魚は食材として欠くべからざるものだった。魚へんの漢字の多さは、豊かな食文化の象徴だ。
        come-came-come, 鮎-鰯-鰻
        go-went-gone, 鰹-鯨-鯉
        keep-kept-kept, 鮭-鯖-鯛
        take-took-taken, 蛸-鱧-鮪
        身につけてしまえば、なんてことはないけれど、学習初心者にとっては、「全部、-edにしといてよ」という気分になるのは仕方がない。習得の難易度を下げるために、「音を有効に使用し、目で見て、書いて、口にして」味わってみることを助言したい。

        後置修飾される形容詞

        2024/10/13

          モンブランは「mont=山」+「blanc=白い」を表すフランス語です。同様に、カサブランカは「casa=家」+「blanca=白い」を表すスペイン語です。
          英語の「形容詞・名詞」の修飾・被修飾の語順は、日本語と同じく、「形容詞」→「名詞」〈a new car/beautiful sunset〉ですが、他ヨーロッパ言語には「名詞」←「形容詞」が珍しくないようです。
          英語にも「名詞」←「形容詞」の後置修飾になるものがいくつかあるので、例をあげておきます。
          There are many books available.
          「利用可能な本がたくさんある」
          She chose the best option possible.
          「彼女は可能な限り最良の選択肢を選んだ」
          Hand the document to the members present.
          「その資料を出席者に渡してください」
          Billions of computers world wide connect to the Web.
          「世界中の何十億台というコンピュータがウェブにつながっている」

          君子豹変す

          2024/10/9

            「君子豹変す」は時に、過去と現在の言説が異なり、「地位の高い者が、変わり身早く主義も主張も捨ててしまう」(-)様子を表すこともあるが、本来は「人格者が清く過ちを認め、これを直ちに改めて速やかによい方向へ向かう」(+)ことを指す。
            自民党総裁選の一候補者に過ぎなかった時の発言と、総理総裁になってからの発言が異なるのは一定当然ではないだろうか。もし総裁候補時の発言を一切変えずに突っ走るリーダーがいたとして、その人物は自民党議員の力を結集し、組織力を最大化することは出来るだろうか。聞く耳を持たず、唯我独尊で事を進める組織長を、皆は求めているのか。トップが決定権を持ち、以下の者はそれに黙して服従する株式会社モデルで国家を運営してもらっては困るのではないか。
            2年前、イタリアで、ファシスト党の流れを汲む極右政党の党首ジョルジャ・メロー二氏が政権の座に着いた時を思い出してみよう。「欧州で最も危険な女性」の登場に世界は身構えたのではなかったか。恐れられていた彼女は、ウクライナ支援で米国・他の欧州諸国と足並みをそろえ、野党時代のようなEU批判を控えて穏健に各国と協調し、安定した政権運営を続けている。その姿に世界中はほっとしているではないか。
            選択的夫婦別姓問題を取り上げて批判する人は多いが、なぜアジア版NATO構想に言及しないのかと同じ調子で異論を口にする人はほとんどいない。それは個々のご都合主義ではないだろうか。
            自分が選んだ党執行部と内閣の意見をよく聞いて、最善手を指そうとするのがよいリーダーなのだと思う。世間には、石破氏がブレブレだという評が多いようだが、独裁者を戴くよりも国民の幸せのためにはずっとよいことだと私は思う。不満があれば選挙で意を表せばよい。
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