塾長 ブログ
複雑そうだけれど、実は親切心
2026/9/13
その特殊接続詞thatの後ろに2文が続く時、複雑そうに見える文が出来上がります。
(1) Anne realized that she was free to travel.〈that以下が1文〉
(2) Anne realized that since she was an adult, she was free to travel.〈that以下が、接続詞sinceによって結び付けられる2文〉
(2)はthat以下に、2文がある上に、特殊「接続詞」thatの直後に従属「接続詞」sinceが連続しているので、「これ何んや?」となってしまいますよね。では、(2)を次の(3)と比較してみましょう。
(3) Anne realized that she was free to travel since she was an adult.
sinceが文末に置かれると、SV that S'V'の部分がすっきりして見通しがよくなります。ですが、逆に、文末のsince S''V''が文の動詞realizedを修飾する役割なのか、that節中の動詞wasを修飾する役割を担っているのかが不明瞭な文になってしまいます。
〈解釈1→realized〉「自由に旅が出来るのだと、大人になったので気づいた」
〈解釈2→was〉「大人になったので自由に旅が出来るのだ、と気づいた」
since S''V''をthatの直後に置くと、She realized that since S''V''→S'V'.と限定され、アンは気づいた+「大人になったのだから→自由に旅が出来る」の修飾関係であることに限定されます。SV that 接続詞S''V'', S'V'.はややこしそうに見えて、実は理解上の誤りを防ぐための親切な表現形式なのです。
このthat、ぜんぶ一緒
2026/9/9
thatは2つに分類することができます。
(1) thatの後が完全な文
(2) thatの後が不完全な文
完全な文とはSV+必要な文の要素が全て揃った文のことで、不完全な文とは必要な要素〈 〉が欠けている文のことです。
(2)-1 She was reading a novel that 〈S〉was popular with teenagers.
(2)-2 It is summer that I like 〈O〉 best.
(2)-1は関係代名詞のthatで、thatは〈S〉を置き換えたものです。
(2)-2はIt is…thatの強調構文・分裂文のthatで、〈O〉の位置にあった語をIt is…thatの間に挟み込んだものです。
一方、後ろに完全な文が続くのは「特殊接続詞のthat」です。普通、接続詞は語(句)と語(句)、文と文をつなぐ働きをしますが、特殊接続詞のthatは後ろに続く文をくるっとまとめて「一つの名詞のカタマリ」を作る働きをします。
(1)-1〈文中で真主語〉 It is clear that he is lying.
(1)-1〈文中で目的語〉 I think that he is honest.
(1)-1〈文中で補語〉 The problem is that we don't have much time.
(1)-2 〈形容詞の理由説明〉Iam surprised that my father ran a marathon.
(1)-3〈前方の名詞と同格〉We were surprised at the news that the man had passed away.
(1)-1から(1)-3まで、どのthatも後ろに続く文は必要な文の要素が揃った完全な文で、thatはその文をくるっとまとめて「一つの名詞のカタマリ」にしています。どれも同じthatに見えれば、特殊接続詞のthatがわかったと考えてよいでしょう。
相関している語句をつかむ
2026/9/6
reagrd A as B〈regard→as〉「AをBとみなす」、prevent A from (V)ing〈prevent→from〉「Aが(V)するのを妨げる」、supply A with B = supply B for A「AにBを供給する」なども同じことです。
Indeed S+V, but S'+V'〈Indeed:譲歩→but+主張〉「確かに~だが、…だ」、not A but B〈not:否定→but+肯定:対比〉「AではなくてBだ」なども同様。
前半部分は一般論(=旧情報)で、but以降が筆者/話者の主張(=新情報)となり、後半部分に焦点が当たる構造となっています。
orを少々
2026/9/2
(1) I like outdoor activities, such as gardening, treking, and camping.
(2) You need a device, such as a PC, a tablet, or a smartphone.
(2)のorは、名詞を並列している訳ですから、(1)と同様に、A, B, and Cと"and"で良さそうですよね。ポイントはsuch as…「例えば…」の前の名詞の「単複」です。
activities(複数), such as A, B, and C.
a device(単数), such as A, B, or C.
また、A, or B「A、つまりB」の意味になり、難しいAという語を平易なBという語に置き換える場合にも使われます。
I am majoring in botany, or the scientific study of plants.
botanyは「植物学」でそれほど一般的な語ではありません。なので、orを用いて、その後で平易な語(句)「植物の科学的研究」と言い換えている訳です。
orが〈選択肢の提示:あるいは〉なのか、〈言い換え:つまり〉なのかは、orを「言い換え」を表す、in other words / that is と交換してみて、同じ意味になるかどうかで判断できます。
英語長文で頻繁に表れるもの
2026/8/30
andは等位接続詞で、andの前後にある語(句)と語(句)、あるいは節(S+V)と節(S+V)を、対等の関係で接続します。
(1) I like apples and oranges.
(2) I went to the station and he went to the library.
上のような場合に、andが結びつけるものを誤解することはほぼないと思われますが、andが単に「前後を結びつける」機能だと考えるのは危険です。下の文は、2024年日本被団協に対するノーベル平和賞授与のプレスリリースです。文中のandは何と何を繋いでいるでしょうか。
"The Norwegian Nobel Committee has decided to award the Nobel Peace Prize for 2024 to the Japanese organisation Nihon Hidankyo.
This grassroots movement of atomic bomb survivors from Hiroshima and Nagasaki, also known as Hibakusha, is receiving the Peace Prize for its efforts to achieve a world free of nuclear weapons and for demonstrati
鍵は、andの後にある語(前置詞:for)です。前置詞は後ろに名詞相当語を伴いますから、前置詞+動名詞で抜き出して、for domonstratingでもOKです。これと「同じ品詞・同じ形」のものをandの前方に求めると、「前置詞+名詞」のfor its effortsが見つかります。つまり受賞理由は「被団協の幾多の努力」と「…を示していること」の2点であると述べている訳です。決して、nuclear weaponsとfor demonstratingが結びつけられている訳ではありません。
なお、forは、Thank you for inviting us to the party.の"for"と同じ、「理由」を示す働きです。

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