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塾長 ブログ

critical thinking

2024/10/2

    critical thinking「批判的思考」という言葉がある。だが「批判的」という言葉は一般に「批判的に」受け止められることが多い。おそらく、「批判」と「非難」を明確に区別せず、類語として理解しているところに問題の根はあるのだろう。
    手元の国語辞書によれば、
    批判…「批評して判断すること(特に否定的な評価をすること)」
    非難…「欠点や過ちを責めとがめること」
    と定義して、対称が〈人〉であるか〈もの〉であるかを示していない。

    「批判的」という言葉を換言すれば、critical thinkingは『物事の本質を見極め、論理的に思考すること』で、本来マイナス要素のある言葉ではない。[ロングマン]によれば、
    criticallyにも「『人やもの』を非難する意味合いがある」ことを示しつつ、〈判断を下す〉意の場合には、〈もの〉のみを対象として、
    thinking about something and giving a careful judgement about how good or bad it is と定義して、〈人〉を対象にしないことを明示している。
    例文に、
    We teach students to think critically about the texts they are reading. を持ってきたあたりは美点と言っていいだろう。目指すべきは、塾生・生徒たちに「批判的な思考」を身体化させ、彼らの生活を豊かにすることだ。

    am/are/isはなぜbe動詞と呼ばれるか

    2024/9/29

      英語学習の最初期から学ぶbe動詞。
      現在形am/are/isの使い分けから学びますが、なぜそれらは「be動詞」と呼ばれるのでしょう。
      be動詞の形が〈am/are/is/was/were/be/being/been〉とさまざまなのには理由があります。元を辿ると、3つの動詞の系列が集まって現在の形になってきたものだからです。

      古英語(日本:古墳時代・奈良時代・平安時代に相当)では、
      ①「現在」を表すにはeom/eart/is、
      ②「過去」を表すには原形(不定詞)wesanの系列、
      ③「未来」を表すには原形(不定詞)beonの系列が使われていました。
      これらは、現代英語では、
      ①am/are/is、②was/were、③be[being/been]に変化しています。

      辞書の見出しには、動詞の場合「原形(不定詞)」が記載されることになっています。上記の系統の中で、現代英語に残った原形がbeon系列の「be」のみであることから、グループ名が「be動詞」と称されるようになったのです。

      be動詞の2つの意味

      2024/9/25

        英語学習初期に習うbe動詞。
        ①「=」で表される連結動詞としての働きが最初に出てきます。
        I=a teacher.→I am a teacher.
        You=a student.→You are a student.
        She=Ms. White.→She is Ms. White.

        最初の刷り込みが大きな印象を残すためか、be動詞は「=」の働きと理解して記憶される場合が多いようです。しかし、be動詞は、
        ②「存在する」の意味も持ち合わせます。
        He is at the library.
        「彼=図書館に」でも最低限の意味理解は可能ですが、「彼は図書館に『存在する』」→「彼は図書館にいる」と理解しておく方が、将来の学習の広がりに対応しやすくなります。
        How long will you be in New York?
        これも「存在する」→「滞在する」のルートを辿るべきでしょう。

        リスニング力を上げる

        2024/9/22

          英検でも、共通テスト〈英語〉でも、リスニング試験が実施され評価されます。リスニング力を上げるのに多聴は有効ですが、単に聞き流していては時間の無駄となるでしょう。よく言われることですが、発音できない語は聞き取ることができません。自分の発音をネイティブに近づけていくことがリスニング学習の核心です。
          リスニングと同時並行的に、自分の発音を「ネイティブの音とスピード・リズム」に近づけていくアウトプット(発話練習)の取り組みが必要です。聞いているだけでは身につくものはほとんどなく、自分の音声をリスニング音源にかぶせて模倣することが鍵になります。学習者が音のみを手掛かりにリスニングを追いかけることは難しいので、スクリプト(原稿)のある教材を選んでください。
          音を中心とする学習は、長文読解や文法学習をする際に使用する脳の領域とは別の場所を使うことになるようです。上手く活用すれば、疲労感を感じずに効果的な学習をすることができると思います。すき間学習にも良いかもしれません。
          スクリプトを見ながら、ネイティブスピードでリスニングすることが「自分の普通」になれば、長文読解のリーディングスピードも飛躍的に上がると思います。共通テストの長文化に対する対策としても効果が高いものだと考えます。

          メジャーリーグ、朝飯前トレーニング

          2024/9/18

            日本人は勤勉だとよく言われますが、外国の方にも勤勉な方は多いです。眉間にしわを寄せて必死に頑張るのが日本人スタイルなら、楽しみながら必死に頑張るのがアメリカ人のスタイルなのかもしれません。
            全体をゆるく見ていると、ステレオタイプなものの見方を脱するのは難しいけれど、個々の人をよく見てみると当然ながら人によって行動も語る言葉も異なります。
            昔、アメリカのメジャーリーグに挑戦したある日本人選手が「アメリカ人は全然練習しない。朝食後、早めに球場に行ってトレーニングしているのは僕くらい」のような発言をするのを聞いたことがあります。彼の習慣的行動様式に基づいて観察するとそう思えたのでしょうね。
            でも、多くのアスリートは朝食前に運動します。その方が食事による血糖値上昇の影響を受けずに、トレーニングできる利点もあります。おそらく、アメリカ人選手が早起きして、「朝飯前トレーニング」をしてから、朝食をゆっくり摂る習慣を知らず、朝ご飯をかき込んで、「何だよ。奴ら、ゆっくり球場に出てきやがって」くらいに思っていたのでしょうね。さて、一日のスタートで出遅れた日本人選手のその後の活躍ぶりは…。
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