塾長 ブログ
6/23(月) 英検一次試験WEB合否公開
2025/6/22
明日(6/23)は2025年度第1回英検の一次試験WEB合否公開日です。
既に解答は速報されているので、合否の目安はついている人が多いと思いますが、合格なら二次試験へ、不合格なら次回合格を目指して、いずれも必要な学習に向かうきっかけとしましょう。
単に合否だけでなく、リーディング・ライティング・リスニングのスコアもよく確認して、自分の課題を理解した上で、それでも4技能をバランスよく鍛えていくことが必要です。
継続的な学習維持が何よりもまず必要です。今日も明日も、30分でも英語の勉強を続けていきましょう。
既に解答は速報されているので、合否の目安はついている人が多いと思いますが、合格なら二次試験へ、不合格なら次回合格を目指して、いずれも必要な学習に向かうきっかけとしましょう。
単に合否だけでなく、リーディング・ライティング・リスニングのスコアもよく確認して、自分の課題を理解した上で、それでも4技能をバランスよく鍛えていくことが必要です。
継続的な学習維持が何よりもまず必要です。今日も明日も、30分でも英語の勉強を続けていきましょう。
the Statue of Liberty
2025/6/18
the Statue of Libertyは「自由」という語が、フランス語で女性名詞であるため『自由の女神像』と呼ばれている。ニューヨーク・マンハッタンの南に浮かぶその名もリバティー島に立つ像は、独立戦争を支援したフランス人の募金によって贈呈されたそうだ。像は銅製だが緑青のため、今は緑色に輝きを放つ。フランスからアメリカ独立100周年を記念し贈呈された像が、船に乗せられてニューヨーク港に到着してから、昨日で140年だそうだ。214個の箱に収められていた像が組み立てられると、左手に独立宣言を記した銘板を抱え、右手で松明を高々と掲げていた。元々、像は灯台の役割を果たす命も負っていたようだ。そのため、像は外海の方を向いて立ち、新天地を目指す人々に希望の明りを灯し続けていた。
トランプ第2期政権は、米国大学を目指す各国からの留学生たちを締め出しにかかっているようだ。非知性主義の標的の一つは、多様な考え方が許容され、エリートが多く輩出し、自由な研究を求めて外国からやって来ようとする若者たちの学問の場を奪いにかかっている。今、世界を明らかにリードする米国の情報産業は、かつてのそんな夢見る若者たちの生み出した成果であろうに。
libertyとは「(政治的束縛・拘束からの)自由」を意味する。
トランプ第2期政権は、米国大学を目指す各国からの留学生たちを締め出しにかかっているようだ。非知性主義の標的の一つは、多様な考え方が許容され、エリートが多く輩出し、自由な研究を求めて外国からやって来ようとする若者たちの学問の場を奪いにかかっている。今、世界を明らかにリードする米国の情報産業は、かつてのそんな夢見る若者たちの生み出した成果であろうに。
libertyとは「(政治的束縛・拘束からの)自由」を意味する。
It is ~ that SV に学ぶ現在時制の注意点
2025/6/15
It is dangerous that you think your values are the only correct ones.
「自分の価値観が絶対だと考えるのは危険です」
〈点検1〉 It is dangerousで、SVC「それは危険だ」。
Itはthat節を受ける形式主語。
〈点検2〉that you think (that) your values are the only correct onesは、
you think (that)で、S'V'O'「(that)以下と考える」。
〈点検3〉your values are the only correct onesは、S''V''C''。
onesはvaluesの反復を避けるための代名詞。
書き終えた後、きちんと文構造を点検しても間違いはなさそうです。
でもここで、It is dangerous that you think SV.を使うのは不可です。
〈動作動詞の現在時制〉は、繰り返される「習慣的行為」を表すので、一番上の文は「自分の価値観が絶対だと、あなたは実際考えていますが、それは危険です」の意味になってしまうからです。
「自分の価値観が絶対だと考える~」は「一般論」で、特定の目の前にいるあなたのことを言っているのではないのです。この場合は現在時制を使わずに、to (V)を使って、次のように表現します。
It is dangerous to think (that) your values are the only correct ones.
「自分の価値観が絶対だと考えるのは危険です」
「自分の価値観が絶対だと考えるのは危険です」
〈点検1〉 It is dangerousで、SVC「それは危険だ」。
Itはthat節を受ける形式主語。
〈点検2〉that you think (that) your values are the only correct onesは、
you think (that)で、S'V'O'「(that)以下と考える」。
〈点検3〉your values are the only correct onesは、S''V''C''。
onesはvaluesの反復を避けるための代名詞。
書き終えた後、きちんと文構造を点検しても間違いはなさそうです。
でもここで、It is dangerous that you think SV.を使うのは不可です。
〈動作動詞の現在時制〉は、繰り返される「習慣的行為」を表すので、一番上の文は「自分の価値観が絶対だと、あなたは実際考えていますが、それは危険です」の意味になってしまうからです。
「自分の価値観が絶対だと考える~」は「一般論」で、特定の目の前にいるあなたのことを言っているのではないのです。この場合は現在時制を使わずに、to (V)を使って、次のように表現します。
It is dangerous to think (that) your values are the only correct ones.
「自分の価値観が絶対だと考えるのは危険です」
TOEICで替え玉受験
2025/6/11
英語力を測る4技能型検定の一つTOEICで替え玉受験をしようとしたとして、京都大学大学院生が建造物侵入容疑で現行犯逮捕された。この容疑者は別会場でも他人になりすまして受験したとして有印私文書偽造・同行使で再逮捕されている。
容疑者は逮捕された際、マスク内に通信用アンテナ付きの小型マイクを隠し、カメラ機能付きスマートグラスを装着していたようだ。逮捕日に同容疑者と同じ住所によるTOEICの申し込みが43件あったらしく集団カンニングが疑われている。
4技能型検定と先に書いたが、TOEICは1試験で4技能を測ることはなく、基本TOEIC L&RとTOEIC S&Wに分かれる。英検のように受験級毎に問題が用意されることはなく、受験者は皆同一の問題を受験する。
TOEICはビジネス場面で、日本人がどの程度英語を運用できるかを測定するもので、同L&Rは受験者も多く、大学生の就職活動や社会人のキャリアアップ、海外赴任の条件にもなる場合がある。TOEICの替え玉受験を依頼して海外赴任の機会を得たとしても、赴任して困るのはその依頼者なのだから、そういう目的ではないのだろう。就職活動の履歴書をよく見せたい就活生かキャリアアップの条件を整えたい社会人が依頼者なのだろうか。
ビジネスにおける英語力の重要性がそうさせるのだろうが、それで得た内定やキャリアにおける仕事場面で逆に困ることにはならないのだろうか。一定のTOEICスコアさえ獲得できれば、後はAIの助けを借りて上手くやるということなのか。
エキップ英語教室は英検の準会場として、検定試験を実施している。これを他山の石として、緊張感を持って運営に当たりたいと思う。
容疑者は逮捕された際、マスク内に通信用アンテナ付きの小型マイクを隠し、カメラ機能付きスマートグラスを装着していたようだ。逮捕日に同容疑者と同じ住所によるTOEICの申し込みが43件あったらしく集団カンニングが疑われている。
4技能型検定と先に書いたが、TOEICは1試験で4技能を測ることはなく、基本TOEIC L&RとTOEIC S&Wに分かれる。英検のように受験級毎に問題が用意されることはなく、受験者は皆同一の問題を受験する。
TOEICはビジネス場面で、日本人がどの程度英語を運用できるかを測定するもので、同L&Rは受験者も多く、大学生の就職活動や社会人のキャリアアップ、海外赴任の条件にもなる場合がある。TOEICの替え玉受験を依頼して海外赴任の機会を得たとしても、赴任して困るのはその依頼者なのだから、そういう目的ではないのだろう。就職活動の履歴書をよく見せたい就活生かキャリアアップの条件を整えたい社会人が依頼者なのだろうか。
ビジネスにおける英語力の重要性がそうさせるのだろうが、それで得た内定やキャリアにおける仕事場面で逆に困ることにはならないのだろうか。一定のTOEICスコアさえ獲得できれば、後はAIの助けを借りて上手くやるということなのか。
エキップ英語教室は英検の準会場として、検定試験を実施している。これを他山の石として、緊張感を持って運営に当たりたいと思う。
失われてしまった「比喩」
2025/6/8
内田 樹が『沈む祖国を救うには』のなかで、失われていった比喩表現について書いている。なるほどと思うので紹介したい。
農業が基幹産業である社会では、あらゆる場面で農業のメタファーが用いられた。〈中略〉
私たちはそういう植物的な比喩の中で育てられた。だから、教師がガリ版刷りしていた学級通信の題名は多くが「めばえ」とか「わかば」とか「ふたば」とかいう植物的語彙から採られていた。だれもそれが変だとは思わなかった。
基幹産業が変わると、「価値あるもの」が何かについての社会的合意も変わる。私が1960年代に経験したのは、「価値あるもの」を言い表すときに「農業の比喩」を使う習慣が失われたことである。でも、そのときには気づかなかった。
基幹産業が重工業に移行すると、人々は「重さ」や「量」や「速さ」で価値を言い表すようになり、基幹産業がサービス業に移行すると「効率」や「生産性」や「汎用性」で価値を言い表すようになり、さらに産業が高次化すると、もう語彙がなくなってしまって、あらゆるものを「貨幣」で置き換えて言い表すようになった。
だから、今は子どもたちを育てるときに、大人たちは「この子は将来いくら稼ぐか」というものさしを使う。
農業が基幹産業である社会では、あらゆる場面で農業のメタファーが用いられた。〈中略〉
私たちはそういう植物的な比喩の中で育てられた。だから、教師がガリ版刷りしていた学級通信の題名は多くが「めばえ」とか「わかば」とか「ふたば」とかいう植物的語彙から採られていた。だれもそれが変だとは思わなかった。
基幹産業が変わると、「価値あるもの」が何かについての社会的合意も変わる。私が1960年代に経験したのは、「価値あるもの」を言い表すときに「農業の比喩」を使う習慣が失われたことである。でも、そのときには気づかなかった。
基幹産業が重工業に移行すると、人々は「重さ」や「量」や「速さ」で価値を言い表すようになり、基幹産業がサービス業に移行すると「効率」や「生産性」や「汎用性」で価値を言い表すようになり、さらに産業が高次化すると、もう語彙がなくなってしまって、あらゆるものを「貨幣」で置き換えて言い表すようになった。
だから、今は子どもたちを育てるときに、大人たちは「この子は将来いくら稼ぐか」というものさしを使う。