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塾長 ブログ

分裂文

2026/7/15

    It is … that ~.の形を取り、It is と thatの間に挟んだ語句を強調する構造は「強調構文」と一般に呼ばれています。
    It was in the park that Tom met Mary yesterday. 
    「昨日、トムがメアリーに出会ったのは、他ならぬその公園においてだった」

    この形は「強調」以外にも、文を「旧情報→新情報」と並べて、文の終わりに焦点を当てるエンド・フォーカスを引き出すためにも用いられます。
    A「傘を新しくしたんだね」
    B「昨日、学校帰り図書館に寄ったらね…」
    It was from that library that someone stole my umbrella.

    ここでは、図書館は自明の情報(旧情報)で、言いたいこと(新情報)は「誰かに傘を取られた」ということです。ですから、これを「強調構文」というのはここでは正しくはありません。文法的にはこれらの文は1つの文を2つのパートに分けた「分裂文」と呼ばれます。
    Tom met Mary in the park yesterday.(一つの文)
    It was Mary // that Tom met in the park yesterday.(分裂文)

    oneselfの省略

    2026/7/12

      他動詞は目的語を必要とする語ですが、目的語がoneselfの場合、このoneselfが省略されることがあります。
      hide oneself「自らを隠す」 → hide「隠れる」 
      She hid (herself) behind a curtain.
      「彼女はカーテンの後ろに自らを隠した」→「彼女はカーテンの陰に隠れた」

      上記の例は、当たり前でさほど重要ではないように感じられるかもしれませんが、次の例はどうでしょうか。
      yield+O「…を産出する、与える」、yield to…「…に屈する」
      yield+Oで他動詞の場合「…を産出する」、yieldが自動詞の場合「屈する」と、英和辞典などには全く別の意味で掲載されていて、つながりが見えずに「なぜ?」と思ったことはありませんか。
      この時、oneselfが省略された形だと知っていれば、「(誘惑など)に自分自身を与える」→「(誘惑など)に屈する」と納得できるのではないでしょうか。
      The hijackers refused to yield (themselves) to demands to release the passengers.

      次の例も同様です。
      come to oneself to「自分自身に戻る」→ come to「意識を取り戻す」
      I came to (myself) a few minutes later, (being) unable to remember anything about it.

      偏差値はモノサシ~偏差値を1上げるために必要な学習時間

      2026/7/8

        多くの場合、偏差値は「同学年の生徒集団における自分の学力位置」を表します。偏差値40~60に全体の約7割が分布し、偏差値45~55に全体の約4割が分布します。
        偏差値50近辺は、生徒が一番多いゾーンであり、周囲にいるのは自分と同じくらいの学習量の生徒なので、頭一つ抜け出すには+αの学習量が求められます。
        「偏差値を5上げるために必要な時間は、総計で約200~300時間」というのが、受験業界の定説です。逆算すると、偏差値1上昇させるためには40~60時間の学習が必要ということになります。夏期休暇中、毎日2時間学習すると到達する学習量です。単純計算ですが、その学習量を3カ月続けると、偏差値は3上がると言えます。
        つまり、まず必要なのは「量」。英語が苦手という場合、ほとんどの場合、この「量」が十分ではないのです。ではどうやって学習「量」を確保するか。そこが考えどころです。

        a/anとtheの識別

        2026/7/5

          話者と聞き手が「共有認知できない」単数名詞には、a/anがつけられます。
          I'm looking for a convenience store.
          「どこかにコンビニがあればと思うのですが」
          ここの[あそこの]コンビニと決まった店ではなく、コンビニならどこでもという意味です。

          一方、話者と聞き手が「共に認知できる」名詞には、theがつけられます。
          I'm looking for the city hall.
          「(あなたがきっとご存じの)市役所に行きたいのですが」

          moonは「月」と覚えている人が多いと思いますが、moonの意味するところは「衛星(惑星を周回している星)」です。
          Taitan is a moon of Saturn, and not a planet.
          「タイタンは土星の衛星であって、惑星ではない」

          theは「話者と聞き手が共に認知できる」の意味ですから、the moonと言えば、特別な情報追加がない場合、普通「月(地球を周回するお馴染みの衛星)」を意味することになります。
          The moon is very beautiful this evening, isn't it.
          「今夜は月がきれいだね」

          向上のためには現状批判が欠かせない

          2026/7/1

            サッカーW杯決勝トーナメントからの日本代表の敗退が決まった。対戦相手はブラジル。日本代表は今大会、優勝を目標に掲げていた。マスコミはいつもそうであるように、「史上最強」チームの可能性を拡大し、ポジティブな姿勢を好む世論に歩調を合わせて、ブラジル戦に「2-1」いや「1-0」、いやPK戦でも勝利するという脚本通りの見通しを解説者に語らせ、勝利への世論をさらに喚起した。
            日本はアジア内順位では1位であるものの、FIFAのランキングでは18位。一方、ブラジルはFIFAランキング6位でこの大会に臨んでいた。日本代表には怪我で大会に参加できなかったトップ選手が数人いた。日本が勝てる可能性は極めて低かった。
            それでも、組織力や献身性は負けてはいないという「いつも変わらない国民性」を根拠として、ブラジルに対して日本は勝つはずだという論陣をマスコミは張り、それを世論も好ましく思った。いや、世論が好む紙面や画面や解説をマスコミが追及したのだろう。自分の好む情報が次々に目の前に提示される様は、今日の「フィルターバブル」のようだ。世論の動向を学習し、それに沿うように、好まれない情報はフィルターで弾いて、お花畑的な幸せバブルの中に視聴者を閉じ込めてしまう。
            この視聴者とマスコミのWIN-WINの恋愛構図を、一歩も二歩も引いたところから、クールに現状を批判し、今後のビジョンを的確に持ち、現状批判は現状評価であることをきっちりと語れる指導者に、次のサッカー日本代表を託したいと思う。にっぽん代表ではなく、にほん代表を。
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