エキップ英語教室 エキップ英語教室

大阪府 豊能郡 能勢町 下田尻1060

塾長 ブログ

不規則動詞と魚へん

2024/10/16

    英語学習者なら、不規則動詞について、一度は煩わしい思いをしたことがあるのではないだろうか。規則変化なら-edを付ければよく、問題となる[t][d][íd]の発音も、「結局は発音のし易さの問題なのだ」と気づけば、不満は氷解する。
    幸い、不規則動詞は学習初期に学ぶ基本動詞であることが多く、中学3年間で学んだら無罪放免、その後悩むことはほぼ無い。では、なぜ、学習初期に「不規則動詞」などというハードルが用意されているのだろう。
    それは「よく使用されるものほどバリエーションが生じやすい」という言語の特性による。例えば、海に囲まれた日本では、魚は食材として欠くべからざるものだった。魚へんの漢字の多さは、豊かな食文化の象徴だ。
    come-came-come, 鮎-鰯-鰻
    go-went-gone, 鰹-鯨-鯉
    keep-kept-kept, 鮭-鯖-鯛
    take-took-taken, 蛸-鱧-鮪
    身につけてしまえば、なんてことはないけれど、学習初心者にとっては、「全部、-edにしといてよ」という気分になるのは仕方がない。習得の難易度を下げるために、「音を有効に使用し、目で見て、書いて、口にして」味わってみることを助言したい。

    後置修飾される形容詞

    2024/10/13

      モンブランは「mont=山」+「blanc=白い」を表すフランス語です。同様に、カサブランカは「casa=家」+「blanca=白い」を表すスペイン語です。
      英語の「形容詞・名詞」の修飾・被修飾の語順は、日本語と同じく、「形容詞」→「名詞」〈a new car/beautiful sunset〉ですが、他ヨーロッパ言語には「名詞」←「形容詞」が珍しくないようです。
      英語にも「名詞」←「形容詞」の後置修飾になるものがいくつかあるので、例をあげておきます。
      There are many books available.
      「利用可能な本がたくさんある」
      She chose the best option possible.
      「彼女は可能な限り最良の選択肢を選んだ」
      Hand the document to the members present.
      「その資料を出席者に渡してください」
      Billions of computers world wide connect to the Web.
      「世界中の何十億台というコンピュータがウェブにつながっている」

      君子豹変す

      2024/10/9

        「君子豹変す」は時に、過去と現在の言説が異なり、「地位の高い者が、変わり身早く主義も主張も捨ててしまう」(-)様子を表すこともあるが、本来は「人格者が清く過ちを認め、これを直ちに改めて速やかによい方向へ向かう」(+)ことを指す。
        自民党総裁選の一候補者に過ぎなかった時の発言と、総理総裁になってからの発言が異なるのは一定当然ではないだろうか。もし総裁候補時の発言を一切変えずに突っ走るリーダーがいたとして、その人物は自民党議員の力を結集し、組織力を最大化することは出来るだろうか。聞く耳を持たず、唯我独尊で事を進める組織長を、皆は求めているのか。トップが決定権を持ち、以下の者はそれに黙して服従する株式会社モデルで国家を運営してもらっては困るのではないか。
        2年前、イタリアで、ファシスト党の流れを汲む極右政党の党首ジョルジャ・メロー二氏が政権の座に着いた時を思い出してみよう。「欧州で最も危険な女性」の登場に世界は身構えたのではなかったか。恐れられていた彼女は、ウクライナ支援で米国・他の欧州諸国と足並みをそろえ、野党時代のようなEU批判を控えて穏健に各国と協調し、安定した政権運営を続けている。その姿に世界中はほっとしているではないか。
        選択的夫婦別姓問題を取り上げて批判する人は多いが、なぜアジア版NATO構想に言及しないのかと同じ調子で異論を口にする人はほとんどいない。それは個々のご都合主義ではないだろうか。
        自分が選んだ党執行部と内閣の意見をよく聞いて、最善手を指そうとするのがよいリーダーなのだと思う。世間には、石破氏がブレブレだという評が多いようだが、独裁者を戴くよりも国民の幸せのためにはずっとよいことだと私は思う。不満があれば選挙で意を表せばよい。

        2024年度第2回英検を準会場実施しました

        2024/10/6

          昨日、今年度第2回英検をエキップ英語教室にて準会場実施しました。
          今年度はWriting問題が改変されるなど変化がありました。また、来年度より「英検準2級プラス」が新設されます。
          英検の問題はよく検討された良問が多く、受験結果として得られるCSEスコアは英語力を表す指標として確度が非常に高いアセスメントです。
          準会場受験の利点は2つ。
          1. 自宅近くで英検を受験できる。
          2. 検定料が安価である。
           2級:9,100円(準会場6,900円)
           準2級:8,500円(準会場6,100円)
           3級:6,900円(準会場5,000円)
           4級:4,700円(準会場2,900円)
           5級:4,100円(準会場2,500円)

          今年度第3回の英検は、2025年1月25日(土)実施予定です。

          critical thinking

          2024/10/2

            critical thinking「批判的思考」という言葉がある。だが「批判的」という言葉は一般に「批判的に」受け止められることが多い。おそらく、「批判」と「非難」を明確に区別せず、類語として理解しているところに問題の根はあるのだろう。
            手元の国語辞書によれば、
            批判…「批評して判断すること(特に否定的な評価をすること)」
            非難…「欠点や過ちを責めとがめること」
            と定義して、対称が〈人〉であるか〈もの〉であるかを示していない。

            「批判的」という言葉を換言すれば、critical thinkingは『物事の本質を見極め、論理的に思考すること』で、本来マイナス要素のある言葉ではない。[ロングマン]によれば、
            criticallyにも「『人やもの』を非難する意味合いがある」ことを示しつつ、〈判断を下す〉意の場合には、〈もの〉のみを対象として、
            thinking about something and giving a careful judgement about how good or bad it is と定義して、〈人〉を対象にしないことを明示している。
            例文に、
            We teach students to think critically about the texts they are reading. を持ってきたあたりは美点と言っていいだろう。目指すべきは、塾生・生徒たちに「批判的な思考」を身体化させ、彼らの生活を豊かにすることだ。
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