エキップ英語教室 エキップ英語教室

大阪府 豊能郡 能勢町 下田尻1060

塾長 ブログ

修学支援の成績要件

2025/5/4

    低所得世帯の学生が大学などの授業料の減免や返済不要の奨学金を受けられる修学支援制度がある。成績が学部などの「下位4分の1」に連続して入ると支援が止まることが問題との声が上がっているという。また、貸与ではなく、支給型の奨学金を拡充すべきとの声もある。
    基金になっているのが税金などの公金であるのなら、その拠出について「正当かどうかの問い合わせ」があった際、「根拠となる資料」を提示できるように準備するのは公的立場である限り当然だろう。一方、大学を続けられなくなるのではとの不安を学生が抱くことの懸念に寄り添いたいという気持ちの分からないではない。
    授業料など経済的負担を全て親に依存できる学生と、アルバイトをして一定の生活費を稼がなければならない学生では、勉学に向けることの可能な時間も違ってくるだろうから、相対評価である成績要件を拠出継続の基準にするのは(特に難関大の場合には)公平ではないとも思える。
    経済格差が高等教育への扉を閉ざすことは排除すべきだが、「お金をかける価値のある」学生であるかどうかとのバランスをどう取るのかが悩ましいところだ。
    公立・私立を問わず高等学校授業料の無償化を求める政党もある。ポピュリズムを前にしては落ち着いて思考することが欠かせない。年収や家族構成等に応じて、親にはきちんと授業料を負担してもらえる政策の方が持続可能性が高く、財政赤字を将来世代につけ回すことを回避することに繋がると考えるがどうか。

    natureは都合のよい自然ではない

    2025/4/30

      「自然豊かな環境の中で暮らしたい」という言葉を聞いた時、どのような風景が思い浮かぶでしょうか。テラスに出れば、陽の光を受け輝くさざ波の中を進むディンギーが見える。あるいは、窓から外を眺めれば、小雪舞う中に朝日を受けて輝く南アルプスの稜線が見える。そんな光景でしょうか。
      自然を表す英単語はnatureですが、日本語の「自然」とはちょっと違う対象を描き出します。[longman]を引いてみれば、
      nature: everytihng in the physical world that is not controlled by humans, such as wild plants and animals, earth and rocks, and the weather となっています。 
      つまりnatureは「(手つかずの)自然」であって、それは必ずしも人にとって心地よいものとは限りません。しかし「自然豊かな環境の中で暮らしたい」と言う表現は、過酷な自然を相手にしても、何とかその中に踏みとどまりたいという意味には解釈しないのが普通でしょう。
      ならば、きちんと意を汲み取って、
      I'd like to live, surrounded by rich greenery of grass and trees.くらいに表現すべきでしょう。greeneryには、人が植えた木々や緑という響きがあります。

      「…は~にある」はThere is[are]…でいいの?

      2025/4/27

        「…がある」と聞けば、自動的にThere is[are]…構文を思い出す人が多いでしょう。
        ただし、There is[are]…の後には〈新情報…話して・聞き手にとって未知の情報である:a+名詞・名詞s〉が続き、〈旧情報…話して・聞き手にとって既知の情報である:the[所有格]+名詞」・「固有名詞〉は続きません。
        〇There is a cat on the floor.
        ×There is the shop on the third floor of this building.

        〈旧情報〉「その店は~にある」としたい場合には次のように表現します。
        The shop is on the third floor of the building.

        ここでは、be動詞は「存在する」の意味で、「その店は+存在する+場所を表す副詞句」となります。

        〈to be continued〉

        VOICEとは

        2025/4/23

          語彙力は英語力。覚えている単語数は多ければ多いほど有効です。
          語彙はvocabularyと綴りますが、voc-はラテン語で「言葉」を意味するvocabulumを語源とし、さらにこの語は「呼ぶ」を意味するラテン語vocareの派生語です。
          voiceやvocalが同語源の語として挙げられます。

          「ロングマン]では、voiceをthe sounds that you make when you speakと定義していますが、他にthe right or ability to
          express an opinion「発言権」、an opinion or wish that is expressed「意見」を掲載し、「音」が「心や思考の運動を伝える振動」であることを伝えています。
          voiceはactive voice・passive voiceというふうにも用いられ、物事を「動作主」から語るのか(能動態)、「対象」から語るのか(受動態)という文構成の関係性を示しもします。
          声帯が震える[vo]の音が、単なる音を超えて、周囲に空気に特有の振動を伝え、その振動はそれを聞く人の心も揺らすようです。

          英検ライティングの字数制限

          2025/4/20

            英検協会は、ライティング(英文要約)が課される英検1級~英検準2級プラスの問題指示文の変更を公示しました。
            具体的には、
            〈変更前[2級]〉
            ●以下の英文を読んで、その内容を英語で要約し、解答欄に記入しなさい。
            ●語数の目安は45語から55語です。
            〈変更後[2級]〉
            ●以下の英文を読んで、その内容を45語から55語の英語で要約し、解答欄に記入しなさい。

            変更点は、〈目安:45語~55語〉→〈45語~55語で〉と字数の枠組みを守ることが「遵守基準」として明示された点です。
            英検の採点基準フレームの中では、この語数指定は重要な位置づけになっていると推量されます。ただの「基準」ではなく、『(厳守すべき)絶対基準』くらいに捉えておく方が賢明です。具体的には、「字数超過や字数不足」の場合、2~3箇所の文法的な間違いによる減点よりも、減点程度はおそらく大きいと思われます。
            一方、ライティング(英作文:意見論述)では、「語数の目安は80語~100語」との表記が維持されるようですが、こちらの場合も、「絶対にこの枠内の字数で書かないといけない」と考えるべきです。英検協会は採点基準を明らかにしていませんが、結果は、CSEスコアに明確に反映されます。
            上へ