塾長 ブログ
inの省略/脱落について
2026/8/9
参考書などを参考にして学習している人は、( )によって語が省略される場合がある記述に出会うだろう。例えば、以下のような記述だ。
I spent hours (in) chatting on the phone.
省略される/脱落してしまうのは機能語(前置詞)だ。機能語は、特に強調したいような場合を除いて、強くは発音されない(弱形で発音される)。存在はしているのだが、力が抜けて/ɪn/と短くぼそっと発音される。直前のhourは「時間」、直後のchatは「おしゃべりをする」という伝えるべき内容が伴う語なので、両者は強く発音される。するとますますinの影が薄くなる。
さらに、機能語の脱落には「省力化」という要素も加わる。日本語で、コンビニエンス・ストアがもはや「コンビニ」で完全定着したように、短く言えて意味が変わらないなら、それが自動的に選択されるという言語原則が働くのだ。「inとか、いらなくねぇ?」という気分の全体共有である。
加えて、inが省略され、spent hours chattingとなると、inのつっかえが取り除かれたことで、リズムがあって発音しやすく、軽快なビート感も出てくると省略は止まらなくなる。
さらにさらに、「語形を共通化して、使いやすくしようよ」という、カテゴリー化の誘惑も大きい。
keep+O+(V)ing:「Oを~させ続ける」
find+O+(V)ing:「Oが~しているのを見つける」
などのinを使わない語法グループの基盤が、inを伴った周辺の表現を呼び込んで、inを脱落させて同じ形のグループへ誘ったのだ。
have difficulty[trouble] (V)ing:「~するのに苦労する」
waste time (V)ing:「~して時間を無駄にする」
be busy (V)ing:「~するのに忙しい」
こうなってしまうと、これらの表現では、「inが省略される場合がある」との認識を、「現代英語では、inは基本的に不要」と改めた方がよさそうだ。
toを含む熟語を覚える時には注意が必要
2026/8/5
熟語を学習する時に気をつけたいのは、熟語部分だけを切り出して覚えてしまう危険性です。
例えば、be used toなら、「…に慣れている」という意味と、used to〈現在と対比して〉「昔よく~したものだ」との区別、そしてtoの後ろに続くのが、「動詞」なのか、それとも「名詞/動名詞」なのかという確認が欠かせません。これらを可能にするのが、「例文の中で」熟語を覚えるという方法です。
(1) Tom used to walk to school with his friends.
(2) Tim is used to speaking in public.
というように、文の中で確認すれば、表す意味と共に、その具体的な使い方を学ぶことができます。
そして、単語の場合と同様に、音声を利用するのを忘れないように。
1語ずつ発音される単語とは違って、熟語を含む英文について行くのは大変ですが、英文を英文らしく読む(話す)コツを身につけ、同時にリスニングのよい勉強になります。
何事も、一度で身につけようとせず、回数を増やして繰り返すことが重要です。英語長文を考えている時とは違った、脳の場所を使う学習になるので、勉強しながらリフレッシュできるかも。
シンプルに
2026/8/2
プロ野球の試合などでも、野球に関係のないイベントが何回もイニング間に挟み込まれます。来てもらったお客さんに楽しんでもらって、さらなる集客につなげる。一瞬でも気を抜かさせてはなるものかと繰り出される、全過程のエンターテインメント化。
もうずいぶん昔になりますが、アメリカ・ボストンのフェンウエイ野球場で、レッドソックスとトロント・ブルージェイズの試合を観たことがあります。日本の球場ではお決まりの、鳴り物による応援などありません。選手の応援歌もありません。7回裏の攻撃が始まる前に、「Take me out to the ball game」を球場に来たみんなで歌うという有名な習慣がありますが、これは「7th Inning Stretch(セブンス・イニング・ストレッチ)」と呼ばれ、長時間の観戦で凝り固まった体を伸ばし、リフレッシュするための時間でもあります。
それ以外は、チームの看板打者が打席に入った時に少し盛り上がる程度。みんな静かにプ観戦します。打球音が球場に響き、目の前のプレーに観客が集中する。もちろん、よいプレーには拍手。とてもシンプルです。
プロの素晴らしいプレーを静かに楽しむには、もはや球場には行かず、テレビやDAZNの中継を利用するしかないのでしょうか。
先ずは「単語」と「紙の辞書」
2026/7/29
単語集を中心に据えるのはよいが、音声データを活用して、「つづり・意味・発音」をセットにすることを忘れないように。そして、長文などで「知っている単語」が出てきても、「覚えた意味」では上手く訳出できないような場合には、必ず「英和辞典」に当たろう。単語集は一語:一訳/ニ訳にコンパクトにまとめてあるものが多いが、多くの単語は意味が複数ある多義語なので、単語集で覚えた意味が役に立たないと感じることも多いものだ。
△まさにそこが分水嶺△
「時間もないのに、辞書なんか引いてられるか」とか思ってしまうようなら、今の学力位置から頭一つ抜け出すのは難しい。そんな時に「タイパ」とか「コスパ」とか言っていると、英語の女神が微笑んでくれることは期待できそうにない。
そして、未知の意味を調べる時にこそ、「紙の辞書」を活用してほしい。タブレットやスマホに比べ、一覧性が圧倒的に高い。「タイパ」を重視する人にこそ「紙の辞書」を使ってもらいたいものだ。
コアなイメージを持とう
2026/7/26
I enjoy playing tennis.
I want to play tennis.
後の動詞が(V)ingになるか、to (V)になるかは、前の動詞が支配することなので、enjoy→(V)ing/want→to (V)と、ひとつ一つ覚えてもよいが、基本的なコアイメージを掴んでおくと「理解しやすい」。
(V)ingは「もうすでに~している」(例:泳いでいる)イメージで、既にその動きに入っているところから「過去・現在」を象徴する。
I like drinking coffee.「コーヒーを飲むのが好きなんです」
一方、to (V)は、toが「→」のイメージを持っている(ex. go to Tokyo)ので、まだ起こっていない=これからのこと=「未来」を象徴する。
I would like to drink coffee.「できればコーヒーが飲みたいのですが」
このコアなイメージを持つことで、V+(V)ingが出て来たり、V+to (V)が出て来たりする場面で、「なるほどね」と理解することが出来るはずだ。

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